専門看護師は看護における専門分野のスーパースペシャリストです。
専門看護師制度委員会で承認された特定の専門看護分野について、より高度な知識や技術を身につけた看護師を専門看護師といいます。
専門看護師は、集団・家庭・個人において複雑でたいへん難しい難問を抱えた人たちに対して、高水準の看護ケアを効率よく提供できる能力を持っています。
専門看護師は認定看護師よりも資格を取得するのがたいへん困難になりますが、さらに深く専門性を高めることができる看護師資格です。
専門看護分野の特定方法
専門看護師の専門看護分野の特定方法は、一般とは異なっており、"専門看護分野の特定が申請によって可能"となっている点です。
新規で専門分野を申請するにはある条件が必要になりますが、極端な例として「育児放棄された5歳以下の幼児に対して心の看護を専門にしたい」というような申請内容であったとしても、専門看護師制度委員会で審議され、「独立した専門分野として知識及び技術に広がりと深さがある」と認めたものは、理事会での議決を得られれば専門看護分野として承認されます。
看護に対する世間のニーズは、社会情勢や医療革新及び進歩により年々変化しており、2012年5月末時点では11の専門看護分野があります。
専門看護師になるには?
専門看護師の受験資格
専門看護師の受験資格としては、次に示す3つの条件を満たしていることが必要です。
@トータルで5年以上の看護師経験があること
Aそのうちの3年以上は専門看護分野での経験があること
B特定の教育機関で特定の教育を修了し、その特定の専門看護分野で1年以上の勤務経験を有すること
@とAについては、看護経験を重ねて時間が経てば要件をクリアできますが、Bについては、簡単にクリアすることができません。
ここでいう特定の教育機関とは、具体的にいうと「看護系大学大学院修士課程」のことをいっており、看護系大学院で特定の専門看護分野の単位を取得することが条件になります。
まず看護系大学院へ入学するための受験勉強が必要になり、さらに入学するだけでなく修了しないといけません。修了卒業後は、その特定の専門看護分野で1年以上の勤務経験も必要になります。
これでやっと受験資格が得られるのですから、そうとうな決意で勉強しないと合格するのはまず無理だといえるでしょう。まさに看護の超専門化(スーパースペシャリスト)です。
専門看護師の試験
上記の受験資格を満たしている者は、社団法入日本看護協会専門看護師認定審査の「書類審査」と「口答試験」に合格すると、「専門看護師」の資格が取得できます。
専門看護師の認定者数
2011年の専門看護師新規認定者は798名で、1996年から2011年までの専門看護師のトータル総数は3,024名になっています。
専門看護師の専門看護分野
専門看護師の専門看護分野としては、2012年6月時点で11分野となり次のようになっています。- 小児看護
- 母性看護
- 老人看護
- 家族支援
- 地域看護
- 在宅看護(2012年5月9日に理事会で承認され追加されました。)
- 慢性疾患看護
- 急性・重症患者看護
- がん看護
- 感染症看護
- 精神看護
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